一般社団法人 稚内青年会議所
第70第理事長 三浦 悠平
【はじめに】
稚内青年会議所は明るい豊かな社会の実現のために日々情熱をもったものが集い、社会貢献活動を行っている。基軸である修練・奉仕・友情この三信条を元に、これまで稚内の発展に寄与してきた。先輩たちの想いを継承し、我々は社会の課題解決に向けて先頭に立ち、稚内にはJCが必要不可欠な団体であることに誇りを持ち、胸を張って行動していく。
私は生まれて高校を卒業するまで稚内で過ごし、大学に進学し、その後、東京で就職し約10年間働いたのちに、家業を継ぐために稚内に帰ってきた。小さい頃は稚内青年会議所という団体の存在を知らなかった、同年代の方がまちのために活動している団体と知り、2021年一般社団法人稚内青年会議所に入会した。JCは単年度制であり、年々役職が変わる中、多くの事業・例会に携わり、経験と実績を積ませて頂いた。そして多くの仲間と出会い、共に活動していき何度も壁にぶち当たった、仲間と熱い議論を重ね切磋琢磨し、時には叱咤され互いを刺激しあいながら、協力して一つのものを作り上げるという素晴らしさを学んだ。この時間は私自身のかけがえのない財産となっている。人は失敗し、その経験を力に変え成長する。挑戦しない限り成長などない、そこで失敗しても、立ち上がればいい、一人で起き上がれない時には必ず手を差し伸べてくれる仲間が絶対にいる。JCは40歳までと限られた時間の中でしか活動できない、メンバーのJCに対する思いは様々だが活動を通じてJAYCEEとして地域のために活動したことは自分の財産になることを確信している。
【冬季事業】
稚内は風のまちで、その冬となれば、それはもの凄く厳しく過酷である。私自身、幼少期に雪だるまを作り、そり滑りして遊んだことをふと思い出す。その寒さを忘れ誰かが呼びに来るまで無我夢中で遊んだ。この思いを今の子供たちにも感じて欲しい。我々はわっかない氷雪の広場の実行委員会として参画する。行政・他団体と連携し我々稚内青年会議所が先頭にたち企画・運営する。来場者が楽しんでいる姿を想像し、メンバー自らも楽しんで会場創りを行うと共に会員同士の友情・絆を深めながら創り上げたい。その先には笑顔あふれ、楽しむ子供たちがおり、それを見た大人も自然と笑顔になる。この雪まつりがみんなのこころに残る事業にする。
【祭】
稚内の短い夏を象徴する祭りに北門神社例大祭と稚内みなと南極まつりがある。北門神社例大祭は道北随一の規模を誇る祭である。我々は参画団体として神輿渡御で他団体・市民と協力してまちの発展を願い、練り歩き活気づけて、この祭りを盛り上げたい。稚内に根差す団体として稚内みなと南極まつりに参加する。最高のパフォーマンスをすることで、会場を盛り上げ、市民に楽しんでいただき、まちに笑顔をもたらし市民に感謝の意を伝える。
【地域活性】
近年増加している線状降水帯による豪雨災害、いつ起こるかわからない地震、そして大雪や吹雪による雪害、これらは突如やってきて跡形もなくすべてを無くしてしまう。このような事態になってから対応するのでは遅く、このような事態に対応すべく、我々が行政や企業、団体、そしてこの地域に住んでいる方と連携していき何か起きたらどうしようではなく何が起きても大丈夫、そう言えるように、一人でも多くの地域住民が、防災に対する危機意識を身に着け不測の事態に対応できる地域を目指す。
【次代を担う青少年育成】
青少年期は人格の基礎を形成する重要な時期であり、青少年は次代の担い手である。そのためにも青少年育成は重要な課題だと思う。近年新型コロナウイルスによる自粛の影響で子供たちの運動能力低下が叫ばれている。このままでは体力・筋力の低下により、生活の質が下がってしまう影響がある。それを防ぐために運動能力向上の場を提供する必要がある。また稚内市は昭和56年12月21日にスポーツ都市を宣言しており、スポーツを通じて心と体を鍛え、仲間をつくり友情と連携の輪を広げ交流する場を提供し、青少年が貪欲に挑戦していける未来を目指す。
【総務活動】
稚内青年会議所の活動に欠かせない、縁の下の力持ちが総務である。諸会議における資料作成、事業・例会の記録など当会議所においては欠かすことができない。事務局や各委員会との連携を密にとって運営をしてもらいたい。時代は日々進化している。総務も日々進化し、定められたルールを遵守しつつも調査・検証を行い、より良い組織運営に努めなければならない。
【セレモニー】
2022年に2023-2027JCI戦略計画が発表され、JCI Mission・JCIVisionが改訂され、時代の流れと共に変化している。さらには経験年数が浅いメンバーもいる中で、セレモニーは日常生活からJAYCEEへ切替え、そして職業や年齢、生活環境が異なる、メンバーを統一させる起点としてセレモニーの意義を、メンバーには伝えていきたい。
【会員拡大と広報発信】
組織として持続可能な活動を展開し、対外にJC運動を広げるためにも会員拡大を行う。我々自身の活動に誇りと情熱を持ち、このまちに想いの輪を広げて行くためにも、会員拡大を進めるしかない。個々での情報把握には限界がありメンバー全員で共有し細かな情報でもリスト化し、常にアップデートを行い、多くの青年とつながり会員拡大していきたい。
その中で広報活動は重要な発信源ではないだろうか、SNSにおいては日本の総人口約8割が行っている。誰もが見ているこのツールを通して、事業例会だけではなくそのプロセスに行きつく過程を皆が発信していけば、我々に賛同してくれる青年は必ずいる。皆に認知してもらう広報発信を行っていく。
【リーダーシップそして人間と先端技術の融合】
我々は企業や団体のこれからを担うリーダーである。良いリーダーはリーダーシップを発揮している。これは才能ではなく、誰もが身に着けることができるスキルである。リーダーシップを実現させ、自己成長、稚内青年会議所の成長へとつなげ、その先には我々の企業・団体の発展、そしてまちの活性化につながる。メンバーも再認識の場となるような、新入会員研修を実施し、JCの文化・歴史・重要性を伝える。まちをつくるのはひとであり、まちづくりがあるのはひとづくりが前段であるからだ。ひととまちが連動して持続するような運動・活動を展開していく必要がある。
また近い将来、仕事の約49%がAIやロボットが担える時代が来るという予測があり、さらには先端技術が進化し、DXという言葉を聞くのも珍しくない。しかし人間でなければ出来ないことが必ずある。それを検証する機会を設け、人間が先端技術を駆使し相乗効果をもたらし、人財不足の一助となるように、そしてこの先の豊かな社会の実現に向けて備えていく。
【70周年に向けて】
来年創立70周年を迎えるに当たり、過去の稚内青年会議所を振返り、社会の変化と共にJC活動の足跡を辿っていき、JCらしくJAYCEEとして会員同士結束し節目となる70周年をむかえ、先輩諸兄姉が築き上げた歴史・功績に恥じないよう、万全の組織体制のもと備える。
【結びに】
この先に不安のない人間などいない、しかし我々は現状を受け入れ明るい豊かな社会の実現に向けて歩みを止めることなく、進んでいく必要がある。誰かがやってくれるのではなくメンバーが当事者意識をもって、果敢に挑戦する必要がある。この情熱をもって行動し、明日の一歩へとつなげていく。